英語ブロガーのアツトです。
パックン(パトリック・ハーラン)と言えば、アメリカ出身の知性派芸能人として日本で長らく活躍しており、皆さん、ご存知だと思います。
彼のテレビでのトークやコメントは、ユーモアにあふれていて、かつ鋭いものが多いですよね。
あまり知られていないような気がしますが、パックンは英語学習者向けの教材や書籍も複数出版しており、一般的な英語学習本よりも面白いものが多いです。
そこで、本記事では、パックンの英語学習本を難易度別にまとめてみました!
是非、参考にしていただければ幸いです。
Contents
1. 爆笑問題・パックンの読むだけで英語がわかる本
難易度:
おすすめ度:
パックンが爆笑問題と雑談をしながら、基本的な英文法を解説するという本です。
終始、パックンと爆笑問題の会話形式で進むため、おカタい英文法書が苦手な方にはありがたいと思います。
しかし、分詞構文には全く触れられておらず、網羅的に英文法を学びたいと思われている方にはお薦めできません。
また、関係詞の説明にしても、「(パックン)ここでのwhereを関係代名詞ということは知っているよね。」(LESSON8 形容詞、関係代名詞、副詞より)と、いきなり「知っているよね。」と言われるので、本当の英語初心者にはキツい内容だと思います。
「中学、高校時代に真面目に英語を勉強したけれども、時間が経って、内容を忘れてしまった。復習目的で気軽に英文法の本を読みたい。」という方にはお薦めです(^^)
そして、パックンと爆笑問題、紙面上でずっとサンデージャポンのノリでふざけ合ったり、喧嘩してます(笑)。
爆笑問題やサンデージャポンが好きな方は即買いすべし!
2. 爆笑問題・パックンのニュースで英語を学ぶ本
難易度:
おすすめ度:
1で紹介した「爆笑問題・パックンの読むだけで英語がわかる本」と同じく、パックンが爆笑問題と雑談をしながら英語を解説するという内容です。1との違いは、雑談のテーマがニュースであることくらいで、サンデージャポンのノリは変わっていません(笑)
また、高校レベルの英語力は前提とされているので、難易度は少し高めに設定しました。
kindle版は2015年12月に発刊されたものですが、その元となる単行本は2002年の発刊ですので、ニュースのネタはめちゃくちゃ古いです。
2000年のブッシュとゴアの選挙に関する話題が出てきたりします。
しかし、ニュース英語を学ぶという点では、話題が古くても価値は衰えないと思います。
例えば、ブッシュとゴアの選挙に関する話題で、「投票用紙」はballotと表現し、得票差が「僅少である」というのはminisculeと表現することが解説されていますが、これは10年経っても20年経っても変わらないことですよね?
ニュースのネタが古いということを許容できるのであれば、ニュース英語を学ぶ本としてお薦めできます。
3. パックンマックン★海保知里の笑う英作文
難易度:
おすすめ度:
「パックンが書いた英語本を一冊だけ買いたい」というのなら、「パックンマックン★海保知里の笑う英作文」が断トツでおすすめ!
この本は、2011年7月~2013年3月までTBSラジオで放送されていた「パックンマックン・海保知里の英語にThank You!」を書籍化したものです。
「日本独自の文化を英検3級レベルの英語で外国人に説明する」というもので、英作文のテーマは全て日本の文化に関するものとなっています。
文化とは言ってもカタい内容ではなく、「新歓コンパ」、「リア充」、「ゆるキャラ」、「土下座」など、身近な(?)話題が扱われているので、取っつきやすいと思います。
この本が素晴らしいのは、いきなりパックンが正解を教えるのではなく、マックンと海保さんが案を出して、パックンがそれを修正(ダメだし)するという形になっているので、日本人学習者の目線に立った構成になっているという点です。
例えば、新歓コンパに関する部分。
マックン Shinkan kompa means new face…
パックン new faceって和製英語だなぁ。
マックン えーそうですか。
パックン 新しい顔というのは、整形した方だけですね。
(中略)
マックン じゃあ、Shinkan kompa means welcome party for new students.
パックン なるほど。でも、ウェルカムだと、もうクラブに入ってる感じだね。
(中略)
パックン じゃあ、正しい表現にしていきましょう。「新歓コンパは、新入生をクラブに勧誘するための飲み会です。」Shinkan kompa is a party to recruit new members to a club.
マックン リクルートか!
マックンが日本人学習者の立場で間違えまくってくれる(笑)ので、いきなり正解を提示されるよりも、記憶に定着しやすい構成になっていると思います。
2020年に東京オリンピックを控え、皆さんも外国人に日本の文化を説明する機会があるかもしれません。
英作文の本としても、日本の文化を説明するための本としても、自信を持っておすすめできる一冊です!
4. パックンの中吊り英作文 : ハーバード流英訳術
難易度:
おすすめ度:
英語学習雑誌CNN ENGLISH EXPRESSに連載されていたパックンのコラムを書籍化した本です。
かなり趣向が変わった本で、パックンが電車の中吊り広告を片っ端から英訳するという内容になっています。
例えば、以下の広告。
烏合の大派閥小泉チルドレン「初登院のハシャギぶり」
これをパックンは以下のように訳し、解説をしています。
Nagatacho Crawling with “Koizumi Kids” Their First Day at Parliament!
「烏合の大派閥=烏合の衆」は英語ではcrowd(大衆)などの地味な言葉になっちゃう。そこで僕が選んだのがcrawling。虫なんかがウヨウヨいる、ちょっと気持ちが悪い絵が目に浮かぶような言葉だ。(以下略)
2006年発刊ということで、やはり扱われているテーマが古いですが、いかにして原文の内容を簡潔かつイキイキとした英語で伝えるか、という課題に対するパックンの対処が上手く、頭の良さを感じさせます。
一通りの英単語や文法を学んだ中級者以上の方におすすめです。
以上、パックンの英語学習本を紹介してきました!
英語学習は、ともすると単調になりがちですが、その点、パックンの英語学習本はどの本もしっかりとした個性があり、「英語以外の楽しさ」にも溢れています。
真面目な文法書や単語帳での学習も良いですが、たまにはこのような本を読んでみてもいかがでしょうか?
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